MSA(Meat Standard Australia)は世界で唯一、消費者による試食テストに基づいて確立されたオーストラリア産牛肉・子羊肉の品質格付け制度です。
お客さまの商品への期待に一貫して応えることのできる「食味品質保証格付け」として、調理時の“食味品質”を3段階で保証します。
全工程を網羅する厳格な認定基準
MSA牛肉・子羊肉は、食味品質(=おいしさ)の指標である、柔らかさ、ジューシーさ、風味といった要素が、一定の基準以上であることが保証され格付けされたものです。また、農場から肥育場、加工処理施設に至るサプライチェーンに関わるすべての工程においてMSA基準を順守して生産された牛・子羊でなくては、この格付け認定を受けられません。
食味品質を3つの等級に格付け
格付けされた牛肉・子羊肉は、その肉に適した熟成期間・調理法と同条件下で保証される柔らかさの等級が表示されます。MSA格付けのライセンスを持つ「格付け者」が、枝肉の特性を評価し、各特性のスコアを判定。この特性スコアをMSA格付けモデルによって計算することで調理方法に応じた部位ごとの食味品質評価が算出され、
- MSA 3(柔らかさ保証つき)
- MSA 4(上級の柔らかさ)
- MSA 5(最上級の柔らかさ)
いずれかの等級が決められます。
参加企業に対する厳正な審査・監査
MSAプログラムへの参加企業はライセンスを取得する必要があり、ライセンス取得者としてMSAの手法を実行し、そのトレードマークを使用するためには、監査可能な手順を導入してMSA規格に適合する体制・能力を証明しなければなりません。また、ライセンス取得者はMSA基準の遵守状況に関する無作為監査の対象となります。
なお、MSA基準はオーストラリア/ニュージーランド規格ISO9001/2000の認定の下に運営されており、全牛肉・子羊肉加工業者とMSAの格付け者の研修については、オズ・ミートが責任を負っています。
加工処理に関する厳格な規定
MSA牛肉・子羊肉は、食味品質の最大化を図るため、MSAの基準を満たした施設と品質管理システムに基づいて加工処理されることが定められています。なお、ブランド・ビーフについては差別化のための付加的なスペックが求められる場合がありますが、これらのスペックも格付けの際に審査されます。
他の格付制度との比較
MSA格付け制度は、「枝肉特性の視覚的評価のみでなく、世界で唯一、消費者による試食テストに基づいて格付けされる」「枝肉全体ではなく、枝肉から切り分けられる各部位の格付け評価を計算する」「食肉の食味品質に影響を及ぼすとされる全要素を評価する」といった点で他国の格付け制度と異なっています。